この記事から、6年生の外国語科について指導要領解説を読み解いていくシリーズを始めます。
6年生は、3年生から積み重ねてきた外国語の学びの集大成であると同時に、中学校の英語教育へと橋渡しをする、極めて重要な学年です。
まずは全体目標から見ていきましょう。
「身に付ける」から「定着させる」へ
6年生の全体目標も、
・知識及び技能
・思考力・判断力・表現力等
・学びに向かう力・人間性等
の3本柱で構成される点は5年生と同じです。
しかし、使われている言葉に注目すると、明確な違いが見えてきます。
5年生では「基礎的な技能を身に付ける」とされていたのに対し、6年生では「基礎的な技能を定着させる」という表現に変わります。
「身に付ける」が新しく獲得する段階だとすれば、「定着させる」はすでに獲得したものを揺るぎないものにする段階です。
5年生で触れた5領域の学びを、6年生では繰り返し使い、自分のものとして根付かせていくことが求められます。

学びに向かう力の面でも変化があります。
5年生では「必ずしも目の前にいる相手とは限らない他者」への配慮でしたが、6年生ではこれが「必ずしも目の前にいない聞き手・読み手・書き手を含む他者」へと、対象がさらに具体化・拡大します。
手紙やメッセージカードのように、その場にいない相手に向けて書く活動が、6年生では現実的な指導内容として位置づけられていきます。

既習事項を想起・統合させる授業づくり
「定着させる」段階の授業では、新しい表現を次々に教え込むよりも、既に学んだ表現をどう組み合わせ、活用させるかに軸足を置きたいところです。
例えば5年生で学んだ”I like ___.”と、6年生で新しく学ぶ過去形”I went to ___.”を組み合わせ、
“I went to go to Okinawa. I like the blue sea.”
のように、複数の学年で学んだ表現をひとつの発話の中に統合させる活動が効果的です。

単元の導入時に「これまでにどんな表現を習ったか」を児童自身に思い出させる時間を設けるだけでも、6年生らしい「積み上げ」の感覚を持たせることができます。
評価のポイント
6年生は所見ではなく、観点別の評価によって学びの状況を見取ります。全体目標の段階では、次の3観点を意識します。
知識・技能
5年生までに学んだ音声・文字・語彙・文構造の違いに気付き、それらを実際の場面で活用できているか。既習事項を組み合わせて使えているかを確認します。
思考・判断・表現
目的や状況に応じて、主体的に自分の考えや気持ちを伝え合おうとしているか。単元をまたいだ複数の表現を場面に応じて選べているかを見取ります。
主体的に学習に取り組む態度
目の前にいない相手も意識しながら、コミュニケーションを図ろうとしているか。手紙やメッセージなど、相手を想定した活動での取り組みを評価します。
次回は、5つの領域の1つ目「聞くこと」について、5年生からどう完成度が高まるのかを見ていきます。お楽しみに。











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