この記事では、3年生シリーズと同じように、指導要領の一文一文を、日々の授業に落とし込みやすい形でかみ砕いていきます。
学年が上がると指導内容も少しずつ複雑になっていきますが、根っこにある考え方は変わりません。まずは全体像から見ていきましょう。
4年生が目指す「素地」の続き
4年生の全体目標も、3年生と同じく「知識・技能」「思考・判断・表現」「学びに向かう力・人間性」の3本柱で、コミュニケーションの素地を養うことを目指します。
ただし4年生は、初めて外国語に出会った3年生の経験を土台に、5年生からの「外国語科」への円滑な接続を意識する段階でもあります。ゴールは同じでも、そこに至る子どもの歩幅が、少しずつ大きくなっていくイメージです。
3年生の時点では、英語に触れること自体が新鮮な体験でした。挨拶を返せた、単語を一つ言えた、それだけで大きな一歩でした。
4年生になると、この「初めての新鮮さ」は少しずつ薄れていきます。だからこそ4年生の指導では、慣れてきたからこそできる一歩先の関わりを意識したいところです。

単元を重ねるごとに「今日はここまで言えた」という手応えを、子ども自身が実感できるような小さなゴール設定を、毎時間の中に散りばめていくとよいでしょう。
この時期は、子どもによって英語への向き合い方に差が出始める学年でもあります。3年生のうちは学級全体が同じスタートラインに立っていましたが、4年生になると、家庭で英語に触れる機会がある子とそうでない子との間に、聞き取れる量の差が生まれ始めます。
だからこそ、「できる・できない」で評価するのではなく、「一歩前に進もうとしたか」を見る視点を、この学年から特に意識しておきたいところです。
褒め方と外国語活動の授業に仕込みたい工夫
3年生で大切にした「安心して挑戦させる」姿勢は、4年生でも変わらず土台になります。
その上で4年生では、褒めるポイントを少しだけ具体化していくとよいでしょう。「言えたね」だけでなく、「曜日まで一緒に言えたね」のように、伝えられた情報の広がりに触れて褒めることで、子ども自身も自分の成長を実感しやすくなります。
漠然と褒めるよりも、具体的な言葉を添えることで、次はどこまで挑戦しようかという意欲にもつながっていきます。

授業実践としては、3年生から続けている挨拶や帯活動の英語チャンツに加えて、曜日や天気を尋ね合う”What day is it today?” “How is the weather?”、時間を尋ね合う”What time is it?”など直接日常生活に関わるフレーズが多く出てきます。
1学期のうちは教師が主導していた始めの挨拶を、2学期以降は児童同士に任せる時間を少しずつ増やしていくと、担任がいなくても回る活動へと育っていきます。
「言えた」から「言おうとする」への広がりと所見の書き方
4年生らしい成長のサインとしては、3年生のときは単語一つで答えていた子が、曜日や時刻を添えて話そうとする姿、友達とのやり取りの中で自分から一言付け加えようとする姿、帯活動で毎回聞いているチャンツを口ずさむようになる姿などが挙げられます。
「言えることが増えた」だけでなく、「言おうとする範囲が広がった」ことに注目してあげてください。教師が意図的に「もう一言、付け加えられるかな」と問いかける習慣を持つだけで、こうした姿は少しずつ増えていきます。

所見に書く際は、3年生のときよりも一歩具体的な行動描写を意識すると、成長の違いが伝わりやすくなります。
「曜日や時刻を交えながら、自分のことについて話そうとする姿が見られました」
「友達とのやり取りの中でも、一言付け加えて伝えようとする意欲が育っています」
といった表現が適しています。技能の正確さより、伝えようとする範囲が広がってきたことを評価する言葉を選ぶとよいでしょう。
次回は、4年生の「聞くこと」で育てたい力を、3年生からの積み重ねという視点で見ていきます。お楽しみに。











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