この記事では、文字及び符号、語彙・連語・慣用表現、そして文及び文構造という、5年生が扱う言語材料の全体像を見ていきます。
情報量が多い領域ですが、指導の型が分かればぐっと扱いやすくなります。
文字・符号と語彙、600〜700語の中身
文字及び符号では、
- 活字体の大文字・小文字
- 終止符・疑問符・コンマといった基本的な符号の使い方
- 文を続ける際にスペースを空けること
が指導内容として挙げられています。
語彙については、中学年で扱った語を含めて600〜700語程度が目安とされ、”get up”や”look at”のような連語、”excuse me”や”I’m sorry”のような慣用表現も含まれます。

ここで重要なのが、聞いたり読んだりして意味が分かる「受容語彙」と、話したり書いたりして表現できる「発信語彙」を区別して捉えるという視点です。
600〜700語すべてを児童が自分で使えるようにする必要はなく、聞いて分かればよい語と、自分で使えるようにしたい語とを、指導者があらかじめ整理しておくことが大切です。
文構造は「単文のみ」という制約の意味
文及び文構造では、扱う文の種類が明確に限定されています。
単文のみを扱い、重文や複文は扱いません。
- 肯定・否定の平叙文(“I play baseball.” “I can’t play the piano.”)
- 肯定・否定の命令文(“Go straight.” “Don’t run here.”)
- be動詞・助動詞can/doで始まる疑問文
- who・what・when・where・why・howの疑問詞で始まる疑問文
- 基本的な代名詞、動名詞(“I am good at swimming.”)
- 過去形(“I went to Okinawa.”)
が扱われます。

文構造のパターンとしては、
- [主語+動詞]
- [主語+動詞+補語](be動詞のみ)
- [主語+動詞+目的語]
の3つに整理されます。

「単文のみ」という制約は、指導する上で心強い指針になります。
“I like soccer, but I don’t like baseball.”
のような接続詞でつないだ複文を無理に教える必要はなく、あくまで1つの主語と1つの述語からなるシンプルな文を、様々な場面で使いこなせるようにすることが目標です。
この制約を知っているだけで、教材研究の際に「これは5年生で扱う範囲を超えていないか」を判断する基準ができます。
評価のポイント
言語材料は単独で評価するのではなく、実際の言語活動の中でどう使われているかを見取ります。
知識・技能
大文字・小文字や基本的な符号を正しく使い、扱われた文構造([主語+動詞]など)の型に気付いているか。書き写しやワークシートから確認します。
思考・判断・表現
場面に応じて、慣れ親しんだ語彙や文構造を選んで使おうとしているか。やり取りや発表の中での語彙・表現の選択から見取ります。
主体的に学習に取り組む態度
新しい語彙や表現に興味を持ち、積極的に使ってみようとしているか。授業内外での自発的な英語使用の様子を評価します。
次回は、単元設計と授業改善について、指導要領が示す「逆算思考」の具体的なやり方を見ていきます。お楽しみに。











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