この記事では、文字・語彙・文構造という言語材料について見ていきます。
特に文構造は、6年生で新たに広がる部分が多く、中学校での学習に直結する重要な内容です。
過去形・動名詞・to不定詞という3つの拡張
語彙については、5年生に続き600〜700語程度が目安とされ、受容語彙と発信語彙のバランスを意識する点も変わりません。
連語(“get up”、”look at”に加えて”be good at”)や慣用表現(“Excuse me.”、”I see.”など)の確実な習得も引き続き重視されます。
大きな広がりが見られるのは文構造です。
5年生でも
“want + to不定詞”(“I want to see Mt.Fuji.”)
動名詞(“I am good at swimming.”)
には軽く触れていましたが、
6年生ではこれに加えて
過去形(“I went to Okinawa.”)
が新たに明記され、より豊かな表現が可能になります。

基本文構造のパターンも3つに整理されています。
- [主語+動詞]
- [主語+be動詞+補語(名詞・代名詞・形容詞)]
- [主語+動詞+目的語]
6年生の解説で注目したいのは、目的語の例に「動名詞」「to不定詞」が明記されている点です。
“I like playing the piano.”(動名詞)
“I want to go to Italy.”(to不定詞)
のように、動詞の後に続く形が広がることで、児童が表現できる内容の幅がぐっと増します。
ただし、文の種類はあくまで単文のみで、重文・複文は中学校の学習内容として明確に切り分けられています。

「単文のみ」の枠内で表現を広げる工夫
過去形の指導では、修学旅行や運動会など、6年生の実際の学校行事と結びつけると、必然性のある文脈で扱えます。
“I went to Nikko. I saw a big waterfall. It was amazing.”
のように、複数の単文を並べて話す(つなげるが、接続詞でひとつの文にはしない)ことで、単文の枠組みを守りながらも、まとまった内容を表現できるようになります。
動名詞やto不定詞は、これまで学んだ動詞に新しい「型」を足すイメージで導入すると分かりやすくなります。
“I like ___.”の後ろに、名詞だけでなく”swimming”のような動名詞も入れられることを、既習の”I like soccer.”と並べて見せることで、「型が広がった」という感覚を持たせられます。
文法用語(動名詞、不定詞など)を児童に教える必要はなく、あくまで「こういう形でも使えるんだ」という体験的な気付きを積み重ねることが大切です。

評価のポイント
文構造の評価は、用語の理解ではなく、実際に使いこなせているかどうかで見取ります。
知識・技能
過去形・動名詞・to不定詞を含む文を、正しい語順で使うことができているか。書く活動や話す活動での文構造の使用状況から確認します。
思考・判断・表現
伝えたい内容に応じて、適切な文構造(動名詞かto不定詞かなど)を選んで表現しようとしているか。発表や作文の内容から見取ります。
主体的に学習に取り組む態度
新しく学んだ文構造を、積極的に自分の表現として使ってみようとしているか。既習の型に頼らず挑戦しようとする姿勢を評価します。
次回は、単元設計における見通しと振り返りの仕込み方について見ていきます。お楽しみに。











コメントを残す